すでに NIC のためのモジュールは正しく動いていますでしょうか。 /proc/interrupts や、/proc/ioports が正しいと思われる 結果を返してくるならば、いよいよ TCP/IP の設定に入 ります。Slackware の場合、ネットワーク機能の導入は、NIC 導入後をお勧めします
。理由は技術的なものではなく、setup コマンドが自動的にネットワーク設定に突っ
走るので、心の準備ができていないとびっくりするだろうと考えてのことです。
ネットワーク機能の導入は setup コマンドで行います。root でログイン後、setup
コマンドを実行し、ソースを選択します。その後、ディスクセットの選択に移ります
が、その際、"N" ディスクセットを選択してください。これがネットワーク対応のた
めのディスクセットです。ディスクセット中の何を導入するかについては、無指定で
かまいません
とりあえず Linux のお勧めだけを導入します。
setup コマンドはディスクセットの導入を終えると、例によってブートフロッピーを
作れだの、LILO はどうするだの聞いてきます。こういった設定などは既に終わって い るはずですので今回は特にこれらの設定をする必要はありません。すると、最後に ネットワーク設定が現れます。
ここで間違ってネットワーク設定を終了しても大丈夫です。ネットワーク設定はい つでもnetconfig コマンドで行えます。netconfig コマンドは、ネットワークに関 する設定を一つずつ対話的に行っていきます。以下にはその説明を行います。必ずし
も同じ用語や順番どおりとは限りませんのでご注意を。可能な限りnetconfigの動作 を思い 出していますが、目の前で再設定したわけではありません。動いているネットワーク
をいじるのはだれだって恐いのです。;-)
ここでは次の例にそった設定を行います。
名前(FQDN) :ann.discovery.co.jp IP アドレス:192.168.1.1 IP クラス :C ルーター :なし DNS :なし
HOSTNAME はあなたの Linux 機がネットワークの中で何と呼ばれているのかを 示します。何でも好きな名前をつけてかまいませんが、英数字だけにします。 また、発音可能な名前が良いでしょう。ここでは、ドメイン名を含みませんの で、例に従うと
ann
のように一語の名前になります。ピリオドをつけてはいけません。大文字でも小文 字でもかまいませんが、Unix 文化圏では「大文字は品がない」と考えられている ことは知っていていも良いでしょう。
DOMAIN NAME は、Linux 機が所属するネットワークの名前です。ここの例では
discovery.co.jp
となります。大文字小文字を問いません。ここで Linux は「あなたのコンピュータ
はループバックしか行いませんか? 」と聞いてきます。ここは、"N" と答えます。
"Y"と答えると、外部と通信できません。
IP アドレスはあなたが Linux 機にふりたいアドレスをそのまま書きます。例では
192.168.1.1
です。
ルーターのことです。ルーターは今回使用しません。ここには、自分自身のアドレ スを書いておきます。
192.168.1.1
クラスCである事を指定します。ここに書き込むのは、
255.255.255.0
です。家庭内 LAN では、サブネットマスクはこの値だと覚えておくとよいでしょう
。
DNSサーバーは使用しません。使用しないと設定してください。
Sendmailに関する設定が出てくるかもしれません。その場合は、/etc/hostsだけ によると設定してください。
以上ですべての設定が終わりました。すでに説明したように /etc/hosts を作成し てLinux を再起動してください。
再起動後、root でログインすると、これまで darkstar だったプロンプトが ann になっています。