Loadlin+Win95 mini-HOWTO 日本語版 Chris Fischer <protek@brigadoon.com> 著 v1.3.4, Revised: September 15, 1997 中野 正剛 <sx3m-nkn@asahi-net.or.jp> 訳 v1.3.4-j1.0, March 28,1998 _________________________________________________________________ 1. まえがき この文書は、Windows 95 のブートメニューと Loadlin.exe を組み合わせるこ とで、ブート時に F4 キーを押すだけで自動的に Linux に切り替え、ブート を行わせるやり方について述べたものです。 ここにあげた手順は Windows 95 バージョン 4.00.950 および 4.00.950a と、Loadlin をサポートする全てのバージョンの Linux の組み合わせならう まく行くはずです。もし Loadlin ではなく LILO を使おうと思う方は、 この文書ではなく、Linux+Win95 mini-HOWTO を参照してください。 この mini-HOWTO は、最初は Linux+Windows 95 Reference ページに投稿され ます。したがって、あなたのお持ちのものが最新版かどうかはそのページをチ ェックして確認してください。 [訳注: Linux+Windows 95 Reference の置いてあるサイトの URL は、 http://www.eskimo.com/~praxis/ です。なお、次に出てくる Windows 95 OSR2 FAQ も、このページに置かれています。 Linux FAT32 Support という文書もありますので、興味ある方は見てみては いかがでしょうか。ちなみにどれも英語ですが、役に立つかもしれません。] ** Windows 95 OSR2 (バージョン 4.00.950b) ユーザーへの特別な注意 ** Windows 95 OSR2 FAQ を読まずに Windows 95 とのデュアルブートに設定する ことは決して*しないで*下さい。その FAQ からは、FAT32 に関する非常にた くさんの情報を得ることができます。ただ、簡単に言ってしまうと、あなたの マシンが OSR2 であったとしても、ファイルシステムが FAT16 であれば F4 ファンクションキーでデュアルブートに設定することは可能です。 *注意*: もしあなたが使っているのが Windows 95 OSR2 で、ファイルシステ ムに FAT32 を使用しているのであれば、この mini-HOWTO で紹介しているデ ュアルブート方式は使うことができません。また、試してみることも止めてく ださい。 しかし、FAT32でも使用可能な、立ち上げ時に Linux に自動的に切り替えるた めの別の方法がいくつかあります。それらについては 9章で述べます。 2. 前提となる条件 A. Windows 95 が正しくインストールされていること。 B. Windows 95 は、ドライブ C にインストールされていること。 C. Linux が正しくインストールされていること。 D. Linux がどのパーティションにインストールされているか知って いること。 E. ハードディスクに LILO がインストールされて*いない*こと。 F. もし、使用しているのが Windows 95 OSR2(バージョン 4.00.950b) なら、Windows 95 OSR2 FAQ をきちんと読んでいること。 3. 始める前に必要なもの A. DOS 5.0 か DOS 6.0 のシステムファイル (io.sys, msdos.sys, command.com) と config.sys の入ったブート可能なフロッピー。 DOS 5.0 のブートディスクを使用する場合は、さらに autoexec.bat が必要。また、Windows 95 OSR2 を使用している場合は、ドライブ C のルートディレクトリに Winboot.sys という名前のファイルをテキス トエディタを使って作成しておきます。Winboot.sys は中身が無くて もかまいません。その名前のファイルがありさえすればよいのです。 *注意*: ハードディスクの中に autoexec.dos, config.dos, io.dos, msdos.dos, command.dos という名前のファイルがあれば、上記のフロ ッピーは不要です。これらのファイルは、ドライブ C のルートで、 dir および dir /ah と入力することで存在しているかどうか確認でき ます。 B. Loadlin.exe プログラム。 C. カーネルイメージファイル。通常は zImage または vmlinuz とい う名前になっています。(詳しくは FAQ を参照してください) D. 「メモ帳」のような単なるテキストエディタ。 4. 始めましょう A. あなたの使用している Windows 95 のバージョンを確認します。 Windows 95 を立ち上げて、「マイコンピュータ」のアイコンを右ボ タンでクリックします。出てきたメニューの中の「プロパティ」を左 ボタンでクリックします。「情報」のタブのページの「システム:」 と書いてある下にバージョン番号が表示されています。 *注意*: あなたのお使いの Windows 95 のバージョンが 4.00.950bで あったなら、ファイルシステムが FAT32 *でない* ことを必ず確認し てください。「マイコンピュータ」アイコンをダブルクリックして、 ドライブ C のアイコンを右クリックしてください。メニューの中の 「プロパティ」を左クリックしてください。「情報」タブのページに ある「種類」の部分をみると、ファイルシステムが FAT32 なのかどう かが分かります。もし、ここに FAT32 と表示されていたら、この先は 飛ばして 9章に進んでください。それ以外であれば、次の B. に進ん でください。 B. エクスプローラを立ち上げます。 [訳注: インターネットエクスプローラではありません。念のため] C. メニューバーで「表示」をクリックし、続いて「オプション」をク リックします。「表示」タブのページを開き、「全てのファイルを表 示」がチェックされていること、また、「登録されているファイルの 拡張子は表示しない」がチェックされていないことを確認してくださ い。設定されていなかったら、それぞれを正しく設定して下さい。確 認(設定)が終わったら OK ボタンを押してください。 *注意*: 前に 3章の A.で注意事項として述べた *.dos ファイルがす でにハードディスクに入っていたら、この先の F と G の間の 「注意:」に飛んでください。そうでなければ、次の D に進んでくだ さい。 D. ドライブ A に DOS 5.0 または DOS 6.x のブート可能なフロッピ ーを挿入してください。ドライブ A のアイコンをクリックするとフ ロッピーの中身が見られます。 E. それぞれのファイルの拡張子を、.dos に変えてください。名前の 変更を行うには、まず変更したいファイルをシングルクリックし、続 いて F2 キーを押します。現在のファイル名が反転表示になるので、 そこへ新しい名前を入力します。 そのフロッピーが動かなくなってしまうという心配する必要はありま せん。この一連の作業が終わったらファイル名を元に戻せばよいので すから。 [訳注: 拡張子だけの変更であれば、反転表示になったところで右矢印 (カーソル)キーを一度押すと、元ファイル名が編集できるようになり ます。Backspaceキーなどを使って必要な部分を修正してください] F. *特に重要:* これらフロッピー上のファイル名の変更は、必ず、ド ライブ C にコピーする*前に*行ってください。手順を間違えると、 Windows 95 のシステムファイルを上書きしてしまうことになります。 *警告しましたよ*。 次に、全てのファイルをドライブ C のルートにコピーします。ここに 挙げるやり方は 1つの例です。 まず、エクスプローラを開き、ドライブ A のアイコンをクリックし、 Ctrl+A を押します。次に Ctrl-C を押してから、ドライブ C のアイ コンをクリックし、Ctrl+V を押してやれば、ドライブ A にあるすべ てのファイルがドライブ C にコピーされます。 *注意:* Windows 95 OSR2 (バージョン 4.00.950b) *以外*の場合は、 G はスキップしてください。 G. もし Windows 95 のバージョンが 4.00.950b であったら(その時だ けは) 先の 3章でも触れたとおり、ドライブ C のルートディレクトリ に Winboot.sys という名前のファイルがあることを確認してくださ い。Winboot.sys がドライブ C のルートディレクトリにないと、初期 のバージョンの DOS ではブート時にハングしてしまう恐れがありま す。 *注意:* DOS 6.x のブートディスクを使用する場合は、5章へ進んでく ださい。それ以外は、次の H に進んでください。 H. メモ帳を開きます。メニューバーの「開く」をクリックします。 「ファイルの種類」を「すべてのファイル (*.*)」に変更します。 「ファイルの場所」をデスクトップからドライブ C に変更します。 次に、エクスプローラから Config.dos をダブルクリックして開きま す。全部の行を削除します。これで OK ファイルのできあがりです。 これについては後で説明します。次にこのファイルを保存します。 I. メモ帳を使って、 Autoexec.dos に Loadlin コマンドを書き込み ます。なお、Loadlin コマンドは、必ず次の書式で書いてください。 Loadlin ドライブ文字:\Linuxカーネルファイル root=/dev/Linuxブートパーティション ro [訳注: 桁数の関係で2行に分けましたが、実際には途中で改行せずに 必ず1行で書いてください。なお、root=の前にはスペースが必要です] 以下に、例として私の環境での Autoexec.dos を示します。 Loadlin f:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro [訳注: 説明は不要と思いますが一応。原著者の場合は、カーネル (vmlinuz)はドライブ F のルートにあり、Linux はセカンダリマスタ のIDEドライブの2つ目のパーティションということになります] *注意:* Loadlin.exe と同様に、カーネルはハードディスクのどこに 置いてもかまいません。ただし、その場合はカーネルのあるパスを正 しく指定してやらなければなりません。例として、カーネルが e:\linux\kernels に、また Loadlin.exe が c:\utils に存在してい るとすると、指定の仕方は次のようになります。 c:\utils\loadlin e:\linux\kernels\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro ファイルを保存します。 ここまできたら、5章は飛ばして、6章に進んでください。 _________________________________________________________________ 5. *** この章は、DOS 6.x のブートディスクを使っている人*だけ*参照して ください。 *** A. メモ帳を開きます。メニューバーの「開く」をクリックします。 「ファイルの種類」を「すべてのファイル (*.*)」に変更します。 「ファイルの場所」をデスクトップからドライブ C に変更します。 次に、エクスプローラから Config.dos をダブルクリックして開きま す。全部の行を削除します。次に、下記のような書式でシェルコマン ドを書き込んでください。 shell=loadlin.exe Linuxカーネルファイル root=/dev/Linuxブートパーティション ro [訳注: 桁数の関係で2行に分けましたが、実際には途中で改行せずに 必ず1行で書いてください。なお、root=の前にはスペースが必要です] 以下に示す例は、私の環境での Config.dos の内容です。 shell=f:\loadlin.exe f:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro *注意:* Loadlin.exe とカーネルはハードディスクのどこに置いても かまいません。ただし、その場合はカーネルのあるパスを正しく指定 してやらなければなりません。例として、Loadlin.exe が f:\utils に、カーネルが e:\linux\kernels にそれぞれ存在しているとすると、 指定の仕方は次のようになります。 shell=f:\utils\loadlin.exe e:\linux\kernels\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro [訳注: 桁数の関係で2行に分けましたが、実際には途中で改行せずに 必ず1行で書いてください。なお、root=の前にはスペースが必要です] B. 書き込み終わったファイルを保存します。 _________________________________________________________________ 6. 作業も終盤です。 A. あと 1つファイルを書き換えれば作業は終わりです。メモ帳を使っ て、Msdos.sys を書き換えます。[Options] と書かれているところを 探してください。次に、そこのセクションにある BootMulti= と書か れている個所を探してください。もし見つからなかったら、自分で書 き加えてください。いずれの場合も、等号の右辺の値を 1にします。 以下に示したようになるはずです。 [Options] BootMulti=1 B. 他にもいくつかの項目が書かれているかもしれません。もし書かれ ていても、それらはそのままにしておいてください。変更が終わった らファイルを保存します。 7. 作業はここまで終わりです。 あとやらなければいけないのは、マシンをリブートすることだけです (フロッ ピーを抜いておくのを忘れないように)。"Starting Windows 95..." と表示さ れている間に F4 キーを押すと、Linux が立ち上がってくるはずです。 8. どういうしくみで動いているのか。 Windows 95 には、ブートメニューが組み込まれています。デフォルトでは、 立ち上げ時には見えないようになっています(変更することも可能です)が、 "Starting Windows 95..." と表示されている間に F8 キーを押すと現れてき ます。このメニューには、いくつかのオプションが存在します。このメニュー を表示させると、中にいくつかのオプションがあるのがわかります。一番下の オプションが "以前のバージョンの MS-DOS" で、"Starting Windows 95..." が表示されている間に F4 キーを押すことで、このオプションを選択したのと 同じことになります。Windows 95 が、以前のバージョンの MS-DOS [訳注: Win95 をインストールする前にインストールされていた DOS。したがって、プ リインストールの場合は存在していないはずです] をブートするときには、. dos という拡張子のファイルを使用します。これが、Autoexec.dos で Linux の初期設定をする場合に OK Config.dos [訳注: 前に作成した、ダミーの(中 身が空の) Config.dos ファイル] が重要である理由です。Windows 95 は、 「以前のバージョンの OS」をブートさせようとする過程で .dos という拡張 子を持ったファイルを探しに行きます。これらが見つからないと、代りに Windows 95 のスタートアップファイルをロードしてしまいます。このような メカニズムになっているため、Config.dos が見つけられなかった場合、 Windows 95 は、代りに Config.sys を開き、そこに記述されているドライバ 類を全てロードしてしまいます。これらのドライバが Linux をロードする上 で影響がなかったとしても、立ち上げに余計な時間がかかることになってし まいます。OK Config.dos ファイルを作っておくことで、Windows 95 が「以 前のバージョンの MS-DOS」をロードする際に Config.sys を読みに行くのを 防ぐことができるようになります。 9. Linux を自動ブートさせるための別の方法。特に FAT32 を使用しているユ ーザー向け。 この章で紹介している方法は、全てのバージョンの Windows 95 で動作しま す。ファイルシステムが FAT32 であるかどうかも関係ありません。この章で は、2つの方法について述べます。最初に紹介するのは、一番シンプルな方法 です。 方法1 ----- これは、Autoexec.bat を使って、ブート中に Linux.bat を名づけられたファ イルを呼ぶという方法です。 A. EDIT もしくはメモ帳のようなテキストエディター [訳注: 保存す る形式がテキストファイルであるもの。ワープロ類(含ワードパッド) は不可] を使用して、Linux.bat という名前のファイルを作成しま す。ファイルに記述する内容は以下に示すようにします。 @echo off cls echo. echo. echo. echo. choice /t:y,5 "Do you wish to boot Linux? " if errorlevel 2 goto End c:\loadlin c:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro :End このバッチファイルで行っていることは、以下のとおりです。まず、 画面を消去し、4行の空行を作り、引用符で囲まれた文字列のあとに [Y,N] を付けたものを表示し、キーが押されるまで 5秒間待ちます。 ここで 5秒以内にキーが押されなかったら、デフォルトである Y が選 択されたとみなされ、Linux が立ち上がります。もし Y もしくは N が選択された場合は、それぞれに応じた処理がなされます。たとえ ば、N が選択された場合、このバッチファイルは即終了し、 Autoexec.bat の残りの部分が実行されます。また、Y が選択された場 合は、もちろん Linux がロードされます。 4行の空白行が気に入らなければ、echo. と書かれている行の数を変更 してください。画面の消去が不要であれば、cls と書かれた行を削除 して下さい。choice コマンドについている /t スイッチの部分は、キ ー入力を 5秒間待ち、その間入力がなかった場合に使用される値を Y にするということを表わしています。 5秒のタイムアウトの後に Windows 95 が立ち上がってくるようにした ければ、この y と書かれているところを n と書きかえて、次のよう にして下さい。 choice /t:n,5 また、待ち時間を 0 から 99秒までの範囲で変更することができま す。choice コマンドについて詳しく知りたければ、 c:\windows\command に移って、コマンドプロンプトから choice /? と打ち込んでみてください。 *注意:* あなたの構成に合うように、 Linux を起動する部分の行を書 き換える必要があります。Linux をうまくブートさせるために Loadlin をどのように設定すればよいかの例については、4.I 章を参 照してください。 B. 次に、Autoexec.bat ファイルが存在していなければ、テキストエ ディターを使用して作成します。それから*最初の*行を次の通りにし てください。 call c:\linux Linux.bat が、Autoexec.bat と異なるディレクトリにあるなら、その ディレクトリを示すように書き換えてください。この例を挙げます。 Linux.bat が C:\batch にあるとすると、Autoexec.bat の最初の行は 下記のようになります。 call c:\batch\linux ファイルを保存して、エディタを終了させます。あとはリブートをす るだけです。Linux をブートするかどうか問い合わせるようになるは ずです。 方法2 ----- こちらは少し手間はかかるけれども、ずっと応用の利く方法です。この方法で は独自にブートメニューを作成します。ただし、このメニューは、Windows95 の元のブートメニューに置き換わるものではありません。この作業には、 Config.sys と Autoexec.bat が必要になります。 A. 最初に、Config.sys を、スタートアップメニューを表示するよう に書き換えます。(なお、このようにカッコで囲んだ部分はコメントで す。実際には入力しないで下さい。) [menu] menuitem=Linux, Boot to Linux (メニューブロックを定義し、 表示する文字列を指定します) menuitem=Win95, Boot to Windows 95 menucolor=15,1 (背景色を青、文字を白に設定します) menudefault=Linux, 15 (デフォルトの項目およびタイムアウトの 時間を設定します) [linux] shell=f:\loadlin.exe f:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro (文法およ び例については5章を参照のこと) [win95] (いつもの Config.sys の内容はここ以降に置きます。もともと Config.sys が無かったのなら何も書かないでかまいません。) Config.sys ファイルを保存し、エディタを終了します。 Config.sys に設定する内容については、まずは上に挙げた例を元に、 必要な部分を変更して動かしてみるというのもよいでしょう。 B. 次に、Autoexec.bat を書き換えます。(先ほどと同様に、カッコ内 はコメントです。入力しないように) goto %config% :linux (ここはブランクのままにしておく。Config.sys 内ですでに設定さ れています) :win95 (元の Autoexec.bat の内容をここに置きます。もともと Autoexec.bat が無かったのであれば、これ以降はブランクのまま にしておきます。) Autoexec.bat ファイルを保存し、エディタを終了します。 Autoexec.bat に設定する内容については、まずは上に挙げた例を元 に、必要な部分を変更して動かしてみるというのもよいでしょう。 ここまでが必要な作業です。次にマシンをリブートすると、スタート アップメニューが現れて、Linux と Windows 95 を選択して立ち上げ ることができるようになっているはずです。 _________________________________________________________________ よくある質問と答え A. Q: Loadlin についての詳しい情報はどこにありますか。 A: Slackware 96 であれば、CD-ROM の \slackware\A5 というディレクトリ に loadlin.tgz という名前のファイルがあります。このファイルを展開し て、\docs というディレクトリの下にある manual.txt を読んでください。 それ以前の Slackware に関しては、私はわかりません。 [訳注: JFに、翻訳された Loadlin のマニュアルがあります。] RedHat 4.2 の CD-ROM であれば、\dosutils ディレクトリの下に loadlin16.tgz というファイルがあります。このファイルを展開して、 \docs というディレクトリの下にあるmanual.txt を読んでください。 manual.txt は、以下の場所からダウンロードすることもできます。 ftp://ftp.eskimo.com/u/p/praxis/manual.txt. それ以外の情報源としては、以下の場所を参照してください。 http://sunsite.unc.edu/LDP/HOWTO/BootPrompt-HOWTO-2.html#ss2.2 [訳注: この文書も JF に日本語訳があります] B. Q: Linux がどのパーティションにインストールされているのが分かりま せん。どうすれば知ることができるのでしょうか。 A: Linux のシェルプロンプトで、fdisk を実行して、"p" (p の1文字のみ) キーを押して下さい。そうすれば分かります。fdisk についてもっと知りた ければ、man で調べてください (man fdisk)。 C. Q: カーネルイメージというのはどこにあるんでしょうか。どうすれば、 それを MS-DOS パーティションにコピーできるのでしょうか。 A: Linux カーネルファイルを見つけるためには、Linux シェルプロンプト で以下のように打ち込んでください。 find / -name vmlinuz すると、全ての Linux パーティションの中から探し出された vmlinuz (カ ーネルファイル) が表示されます。vmlinuz ファイルが複数存在する場合 は、必ず適切なものを選ぶようにしてください。どれが適切なものなのか分 からないときは、日付の一番新しいものを選ぶのが一番安全な方法でしょ う。 Linux カーネルファイルを DOS パーティションにコピーするためには、コ ピー先の DOS パーティションが Linux から見えるようになっていなければ なりません。まだ見えるように設定していなければ、マウントしてくださ い。通常は、Linux をインストールしたときに DOS パーティションが見え るようになっていると思います。あとは、vmlinuz のあるディレクトリに移 動し、cp コマンドで DOS パーティションにコピーしてやるだけです。 もし、Linux が DOS パーティションを認識できるようにセットアップされ ていなかった場合は、vmlinuz ファイルをフロッピーにコピーしてする方法 が使えます。まず、DOS でフォーマットされたフロッピーを用意します(カ ーネルをコピーするのに十分な空き容量を確保しておくこと)。このフロッ ピーをドライブに入れ、Linux シェルプロンプトから次のように打ち込みま す。 mount /dev/fd0 /tmp 次に、カーネルイメージファイルのあるディレクトリに移動し、以下のよう に打ち込みます。 cp vmlinuz /tmp これで vmlinuz が DOS から読める形でコピーされます。Linux を終了し、 DOS をブートします。そして vmlinuz をあなたが置きたいディレクトリに コピーします。なお、この先カーネルを再コンパイルすることがあれば、新 しく作成したほうのカーネルを DOS パーティションにコピーするのを忘れ ないようにしてください。なお、その場合、それまで使用していたカーネル が上書きされてしまうことになります。そこで、新しいカーネルがうまく動 かなかったときのことを考えて、まず古いほうのカーネルの名前を変えて保 存しておくとよいと思います。 [訳注: (少なくとも) slackware 3.1 以上もしくは RedHat 4.2 (以上?)で あればフロッピーのコピーには mcopy というコマンドも使用できます。書 式は DOS の COPYコマンドに似ています。詳しくは man 等で調べてくださ い。なお、他のディストリビューションについては訳者は知識がありません] D. Q: Linux, Windows 95 のどちらを先にインストールするか決まりはある のでしょうか。 A: 技術的には、ありません。しかし、Win95 を先にインストールしておい たほうが*ずっと*楽だとはいえます。そうすれば、Linux のインストール時 に、DOS パーティションを認識するように指定してやることが簡単にできま すから。 E. Q: すでに Windows 95 と Windows 3.x のデュアルブートを使っていま す。この文書の方法で、さらに Linux もブートできるようにできますか。 A: 率直に申し上げて、この場合は、LILO を使うことをお勧めします。しか し、どうしても LILO を使いたくないのであれば、まず Win 3.x をブート して Loadlin コマンドを使うようにしなければいけません。(ここで注意 しなければいけないのは、Win 3.x を走らせてはいけないということです。 Win 3.x を走らせる前の DOS 5.0 もしくは 6.x から Loadlin コマンドを 使用してください) F. Q: Windows 95 のデスクトップから Linux を起動することはできます か。 A: 可能です。まず、Linux.bat というバッチファイルを作ります。このフ ァイルを、例えば以下のように Loadlin コマンドを実行するように書きま す。 loadlin f:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro そして、このファイルを \windows\desktop ディレクトリに保存します。 次に、Linux.bat アイコンを右クリックします。そして「プロパティ」を 左クリックします。「プログラム」タブをクリックし、「詳細設定」ボタ ンをクリックします。「MS-DOSモード」と書いてあるとなりの四角をチェ ックします。ここで、「MS-DOSモード実行前の警告」と書いてあるところ がチェックされていることを確認してください。OK をクリックし、もう一 度 OK をクリックします。後は、Linux アイコンをダブルクリックすると、 MS-DOS モードに移行することを警告する画面が表示されるようになりま す。Yes をクリックすると、Windows は MS-DOS モードに移行し、 Linux.bat ファイルを実行します。 *注意:* Loadlin を実行するためには、必ず MS-DOS モードに移行しなけれ ばいけません。より詳しく知りたい方は、この文書の FAQ の項の 質問A で 触れている manual.txt を参照してください。 G. Q: この文書のテキストファイル版はどこで入手できますか。 A: テキストファイル版は下記の場所から入手可能です。 ftp://ftp.eskimo.com/u/p/praxis/loadlin.txt [訳注: 日本語版は、「これ」が、まさにテキスト版ですね :-)] _________________________________________________________________ 謝辞 Fred Harris と Norm Jacobowitz に感謝します。彼らのおかげで Windows 95 OSR2 でのみ起こる問題について記述することができ、この mini-HOWTO をよりよいものにすることができました。 _________________________________________________________________ 質問やコメント、提案がありましたら是非お知らせください。 連絡先: Chris Fischer Protek Computer Solutions protek@brigadoon.com or praxis@eskimo.com [訳注: 日本語版に関してお気づきの点等ありましたら、 中野 正剛 <sx3m-asahi-net.or.jp> までお知らせください。] _________________________________________________________________ Copyright ゥ 1997 Protek Computer Solutions. [日本語版の謝辞: この文書の作成に当たっては、有益なご助言をいただいた 川岸 良治さん ほか、JF の皆さんに感謝いたします。 ]