基本的に一台の Linux PC を PPP サーバに接続する場合も 2 つの LAN を
PPP を使って接続する場合も違いはありません。PPP は 一対一
のプ
ロトコルであることをお忘れなく。
しかしながら、2 つの LAN を接続する場合、経路制御をどうすべきかを きちんと理解しておく必要があります。NET-2 howto と Linux Network Adminitrator Guide(NAG)を読みましょう。また、O'Reilly and Assoc から出ている"TCP/IP Network Administration(ISBN 0-937175-82-X) も役立つことでしょう。
2 つの LAN を接続するためには、異なる IP ネットワーク番号を設定し(ある いは同じネットワーク番号でもサブネット化する)静的な IP 番号を使うか、 IP masquerade を使わなければいけません。IP masquerade を使う場合の設定 については IP masquerade mini-howto を御覧ください。
接続先の LAN の管理者と相談し、PPP インターフェイスの両端で使う IP 番 号を決めます。静的な IP 番号を使う場合、特定の電話番号を使う必要もある でしょう。
次に /etc/ppp/options[.ttyXX]
ファイルを修正する必要がありま
す。LAN 間接続用に決まったモデムとポートを使うようにしておくのがいいで
しょう。そのためには /etc/ppp/options
ファイルも修正しなけれ
ばならないかも知れません。合わせて、LAN 間接続以外の接続のためにも適切な
options.ttyXX ファイルを作る必要があります。
静的な IP 番号を使う例で示したように、あなたの側の PPP 端に適切な IP 番号を指定してください。
ローカルの LAN から PPP 接続を経由してパケットを流す経路を設定する必要 があります。このためには 2 つの段階が必要です。
まず最初に、PPP 接続をしているマシンから接続先のネットワークへの経路を 設定します。接続先がインターネットの場合、pppd に `defaultroute' オプ ションを付ければこの経路が設定できます。
2 つの LAN をつなぐために PPP 接続を使う場合は特定のネットワークルート を指定しなければなりません。そのためには/etc/ppp/ip-up スクリプトに route コマンドを加えます。この方法については「接続が完了してから、、」の 章を御覧ください。
次に、ローカルの LAN に接続されている他のコンピュータへ、あなたの Linux マシンが ppp で接続しているネットワークへの 'gatway' になってい ることを知らせます。
もちろん、接続先のネットワークの管理者も同じことをしなければいけません。 しかしながら、彼(女)があなたのネットワークへパケットを送ってくるにはデ フォルトルートではなく、特定のネットワークルートが必要です(接 続先の LAN があなたのマシンを経由してインターネットへ接続している場合 を除いて)。
LAN を PPP 経由でインターネットにつないだり "外部の" LAN と接続すると、セキュリティにも注意を払う必要があります。ファイアウォー ルを設置することを早急に考えるように強くお勧めします。