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3. あなたのコンピュータを解剖してみましょう

コンピュータの中には、実際の処理を行うプロセッサ・チップが入って います。また、内部メモリも持っています。メモリのことを DOS/Windows な人たちは `RAM' と呼びますが、Unix な人たちはよく `core(コア)' と呼びます。プロセッサとメモリは、あなたのコンピュータの心臓部で あるマザーボード 上にあります。

コンピュータには画面とキーボードがついています。またハードディスクや フロッピーディスクもあります。画面やディスクには、マザーボードに組み込むた めのコントローラ・カードがついており、これによってコンピュータがそ れらの出力デバイスの駆動を行うことができるようになっています。(キーボードは 非常にシンプルな作りをしているので、専用のコントローラ・カードは不要です。 コントローラはキーボードの筐体自体に組み込まれています。)

以降では、これらのデバイスがどうやって動くのかといった細かい話に進んでいき ます。ここでは、それらがどうやって協調して動くのかということに関する、ぜひ とも覚えていただきたい基礎的な事柄を解説していきます。

コンピュータの中にあるすべての内部パーツはバスで接続さ れています。物理的には、バスは(ビデオ・カード、ディスク・コントローラや サウンド・カードなど、あなたがお持ちの)コントローラ・カードを差し込むもので あり、あなたのプロセッサ、画面、ディスクその他すべての間にあるデータの 高速道路です。

プロセッサは、自分以外のすべてのものを動作させるためにあるのですが、実際に は他のパーツを直接見ることができません。つまり、バスを通じて会話することし かできないのです。プロセッサが持っていて、非常に高速でしかも直接アクセスで きるサブシステムはメモリ(コア)だけです。このため、プログラムを動作させるため には、プログラムはコアの中にある必要があります。

コンピュータがプログラムやデータをディスクから読み出す際に実際に 行っていることは、プロセッサがバスを使ってディスクのリード要求 をディスク・コントローラに送ることです。しばらくしてからディスク ・コントローラはバスを使ってコンピュータにシグナル(信号)を送る ことで、データを読み込んでコアの中の特定の位置に置いたことを知ら せます。その後プロセッサはバスを使ってそのメモリを見に行きます。

キーボードと画面もまたバスを経由してプロセッサと通信を行いますが、 これらが行うのはもっと単純な方法です。これについては後述します。今のところ、 コンピュータの電源を入れたときに起こることを理解するにはこれで十分です。


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