XFree86 3.3.3 は、以下に示すチップセットをサポートしています。 お使いのビデオ・アダプタでどんなチップセットが使われているかは、 付属の説明書に書いてあるはずです。
今まさにビデオカードを買おうとお店で品定めをしているところだとか、 新しいマシンを買うところなんだとかいうのなら、 そのベンダが、そのビデオカードの構成、モデル、 チップセットを明らかにしているかどうかを確認してください。 テクニカル・サポートに電話して聞いてみる必要があるかもしれません。 普通はよろこんで答えてくれます。PC ハードウェアのベンダの多くは、 そのビデオカードはお持ちのシステムで動く「はず」の ``スタンダード SVGA カード'' であるとコメントすることでしょう。 あなたのソフトウェア(もちろん、Linux、XFree86 という名称にも触れること!) が必ずしもすべてのビデオ・チップセットをサポートしているわけではないこと、 だから詳しい情報を知りたいのだ、ということを説明しましょう。
お使いのビデオカードのチップセットは、
XFree86 のディストリビューションについてくる
SuperProbe
プログラムを走らせることによっても調べられます。
あとで詳しく紹介しましょう。
ARK1000PV, ARK1000VL, ARK2000PV, ARK2000MT
AP6422, AT24
18800, 18800-1, 28800-2, 28800-4, 28800-5, 28800-6, 68800-3, 68800-6, 68800AX, 68800LX, 88800GX-C, 88800GX-D, 88800GX-E, 88800GX-F, 88800CX, 264CT, 264ET, 264VT, 264GT, 264VT-B, 264VT3, 264GT-B, 264GT3 (Mach8 や Mach32, Mach64, 3D Rage, 3D Rage II, 3D Rage Pro も含みます)
ALG2101, ALG2228, ALG2301, ALG2302, ALG2308, ALG2401
65520, 65525, 65530, 65535, 65540, 65545, 65546, 65548, 65550, 65554, 65555, 68554, 69000, 64200, 64300
CLGD5420, CLGD5422, CLGD5424, CLGD5426, CLGD5428, CLGD5429, CLGD5430, CLGD5434, CLGD5436, CLGD5440, CLGD5446, CLGD5462, CLGD5464, CLGD5465, CLGD5480, CLGD6205, CLGD6215, CLGD6225, CLGD6235, CLGD6410, CLGD6412, CLGD6420, CLGD6440, CLGD7541(*), CLGD7543(*), CLGD7548(*), CLGD7555(*)
MediaGX, MediaGXm
AVGA
TGA
SPC8110
GVGA
8514/A (およびその 100% クローン), XGA-2
AGX-014, AGX-015, AGX-016
MGA2064W (Millennium), MGA1064SG (Mystique および Mystique 220), MGA2164W (Millennium II PCI and AGP), G100, G200
MX68000(*), MX680010(*)
77C22(*), 77C22E(*), 77C22E+(*)
2200, 2160, 2097, 2093, 2090, 2070
I128 (シリーズ I および II), Revolution 3D (T2R)
NV1, STG2000, RIVA128, Riva TNT
OTI067, OTI077, OTI087
RTG3106(*)
V1000, V2x00
86C911, 86C924, 86C801, 86C805, 86C805i, 86C928, 86C864, 86C964, 86C732, 86C764, 86C765, 86C767, 86C775, 86C785, 86C868, 86C968, 86C325, 86C357, 86C375, 86C375, 86C385, 86C988, 86CM65, 86C260
86C201, 86C202, 86C205, 86C215, 86C225, 5597, 5598, 6326
GLINT 500TX, GLINT MX, Permedia, Permedia 2, Permedia 2v
ET3000, ET4000AX, ET4000/W32, ET4000/W32i, ET4000/W32p, ET6000, ET6100
TVGA8800CS, TVGA8900B, TVGA8900C, TVGA8900CL, TVGA9000, TVGA9000i, TVGA9100B, TVGA9200CXR, Cyber9320(*), TVGA9400CXi, TVGA9420, TGUI9420DGi, TGUI9430DGi, TGUI9440AGi, TGUI9660XGi, TGUI9680, ProVidia 9682, ProVidia 9685(*), Cyber 9382, Cyber 9385, Cyber 9388, 3DImage975, 3DImage985, Cyber 9397, Cyber 9520
HT216-32(*)
P9000, P9100
PVGA1
WD90C00, WD90C10, WD90C11, WD90C24, WD90C24A, WD90C30, WD90C31, WD90C33
(注意: (*) として注釈のあるものは、そのサポートに制限があるか、 ドライバがあまり積極的にはメンテナンスされていないものです)
上記のカードはすべて、まず 256 色モードがサポートされており、 そして他にも白黒や 16 色モード、そしてもっと色深度の高い (色数が多い) モードでも動くようになっています。
モノクローム(白黒)・サーバは generic な VGA カードの全てをサポートしていますし (ビデオ・メモリの 64k 分をシングル・バンクで使用)、 ほかにも Hercules のモノクローム・カード, Hyundai HGC1280, Sigma LaserView, Visa と Apollo のモノクローム・カードをサポートしています。
VGA16 サーバは ET4000, Trident, ATI, NCR, OAK, Cirrus 6420 チップセットのメモリ・バンクを サポートしており、1MB しかビデオ・メモリがなくても、 1600x1200 までの仮想ディスプレイサイズを使えます。 ほかのチップセットの場合は、800x600 までしか使えません。
サポートされているカードのリストの最新版は http://www.xfree86.org/3.3.3/README3.html にあります。
なお、これらのチップセットを使ったビデオカードは、 VL Bus や PCI といった、すべてのバスにおいてサポートされています。
XFree86 の開発者たちが直面している問題のひとつに、 カードを稼働させるためのクロック周波数の決定について、 標準的でない仕組みを用いているビデオカード・メーカーがあることです。
こうしたメーカーのなかには、 カードをプログラミングする手段の仕様を公開しないものや、 情報入手のために非開示条項にサインするよう開発者に求めるものすらあります。 これは、明らかに XFree86 ソフトウェアの自由な配布に制限をかけてしまいます。 XFree86 開発チームがしたくないことなのです。 Diamond が製造する数種類のビデオカードに関して長い間これが問題でした。 しかし、XFree86 リリース 3.1 の時点で、 Diamond はこれらカードのフリーのドライバをリリースするため、 開発チームと一緒に作業を始めています。
Linux 向けの XFree86 のセットアップ例としてここで提案しているものは、 486 以上のマシンに 8MB 以上の RAM、 そして上に挙げたチップセットを用いたビデオカードです。 最適な性能を出すには、たとえば S3 チップセットのカードのような、 アクセラレーション機能付きのカードをお薦めします。 買った後でイヤになって投げ出し、 別の高価なハードウェアを購入したりする羽目に陥るまえに、 XFree86 のドキュメントをチェックし、 狙っているカードがサポートされているのかどうか確かめましょう。
補足として、Matt Welsh (この FAQ の原作者) の Linux システムは 486DX2-66 に RAM が 20MB, ビデオカードは VL バスの S3-864 チップセット、 DRAM 2MB のものを付けています。彼はこのマシンで、X のベンチマークを Sun SPARC IPX ワークステーションと同等に走らせました。 ざっと言えば、この Linux システムは SPARC IPX の 7 倍は高速でした。
(好奇心旺盛なかたへ: SPARC IPX が 24,000 xstones 近辺の性能だったのに対し、 このビデオカードを装着した Linux 上の XFree86-3.1 は 171,000 xstones 近くの性能を出しました.)
一般に、アクセラレータ付き SVGA カードを付けた Linux システムでの XFree86 は、 (普通は単純なフレームバッファしかグラフィックス用としては持たない) 市販の UNIX ワークステーションのそれよりも, とても優れた性能を引き出します。
少なくとも、4 MB の物理 RAM と、16 MB の仮想 RAM (例えば、8 MB の物理メモリと 8 MB のスワップ) が必要になります。 システムのメモリ残量が足りなくなると ディスクへのスワップ読み書きが発生してしまいます。 物理 RAM が多ければ多いほど、こうなることを防げます。 スワッピングとはもともと遅いものですから (ディスクへのアクセスは、メモリへのアクセスに比べ非常に遅いのです) XFree86 を快適に走らせるのには 8 MB 以上の RAM が必要なのです。 16 MB がベターでしょう。物理メモリが 4 MB のシステムだと、 8 MB 以上積んだものにくらべ、とってもとっても (10 倍以上) 遅くなります。(訳注: 漢字を快適に使うなら、もっと多くのメモリ、 少なくとも 32 MB は搭載することをお勧めします)