3D OpenGL グラフィックアプリケーションの共有

SunForum 3D を使用すると、ユーザーは 3D OpenGL アプリケーションの高速で高性能な共有機能を利用できます。SunForum 3D 電子会議マネージャに、3D アプリケーションの表示に関する制御権が組み込まれています。

SunForum 3D では SunForum の以前のバージョンやその他の H.323/T.120 準拠の会議アプリケーションとの互換性が確保されていますが、高速共有機能は、SunForum 3D がアプリケーションの共有をホスティングし、会議に SunForum 3D を使用している参加者が存在している場合のみ利用可能です。

SunForum 3D の共有が有効になっている場合は、OpenGL 画像データを取得および圧縮し、専用チャンネルを介して会議のすべての参加者に送信することができます。データが送信されると、参加者はデータを受信し、圧縮された画像データを解凍して表示します。さまざまなオプションを利用して、3D アプリケーションを表示するこのパイプラインを構成することができます。これらのオプションの中には、会議や共有が進行中であっても SunForum 3D GUI から動的に変更できものがあります。動的に変更できない他のオプションについては、SunForum 3D システムやユーザー独自の構成ファイルで設定します。

共有されている 3D OpenGL アプリケーションのフレーム転送率が顕著に低下する場合があります。各フレームが取得および圧縮されてから、すべての受信者に送信され、解凍および表示されるという処理が行われるため、これは予期される振る舞いです。SunForum 3D 電子会議マネージャインタフェースの 3D 制御機能を使用して、この振る舞いや性能を制御することができます。

OpenGL アプリケーションの要件などの詳細は、『SunForum 3D ソフトウェアユーザーマニュアル』 を参照してください。


SunForum 3D の操作に関する説明

「3D」トグルボタン

このボタンをオンにする (チェックする) と、SunForum 3D のアプリケーション共有が有効になります。このボタンをオフにする (チェックを外す) と、SunForum 3D のアプリケーション共有が無効になります。このボタンをオフにしても、アプリケーションはそのまま共有できますが (SunForum を利用して)、SunForum 3D のアプリケーション共有モードと比較した場合、ビューア上のフレーム転送率やフレームの整合性に顕著な低下が発生します。

SunForum 3D と互換性が確保されていないグループが会議に参加し、会議中に時々アプリケーションを参照する必要がある場合に、このボタンにオフに切り替えます。3D アプリケーションのトグルボタンをオフにすると性能は低下しますが、SunForum 3D との互換性のないノードでもフレームを参照できるようになります。

高速 - 高品質の調整スライダ

フレームはあるエンドで圧縮され、他のエンドで解凍されます。圧縮/解凍に使用する CODEC については、「3D アプリケーション共有のパラメータを設定する」で説明しています。CODEC の中には圧縮比と画質の劣化度のバランスを調整するパラメータが利用できるものがあります。現在選択されている CODEC にこのようなパラメータがある場合、このスライダが有効になりますが、そうでない場合には、このスライダは利用できません。

スライダを移動したときの効果は、CODEC のタイプ、フレームのサイズ、CPU の処理能力、および利用可能な帯域幅によって異なり、効果が顕著に表れる場合とそうでない場合があります。スライダを中央に設定し、性能、画質、およびその他の要件に応じてスライダを左または右に移動して調整するようにします。

スライダはアプリケーションの送信側 (アプリケーション共有のホスト) に対してのみ効果があります。

フレームスキップを許可 (送信)

フレームは取得および圧縮されてから、ネットワークを介しして送信され、解凍および表示されます。デフォルトでは (このボタンのチェックが外れている場合)、ホスト上で生成されたすべてのフレームが会議に参加している他のすべての SunForum 3D ユーザーに送信され表示されます。「フレームスキップを許可 (送信)」を選択すると、共有されているアプリケーションの速度がボトルネックに合わせて低下します。 通常、ボトルネックの原因は圧縮処理またはネットワークの混雑のいずれかです。

「フレームスキップを許可 (送信)」を選択すると、SunForum 3D はアプリケーションのいくつかのまたは特定のフレームの転送をスキップできるようになり (残りのパイプラインがビジーな場合)、OpenGL アプリケーションの速度が大きく低下することがなくなります。

ビューアシステムでこのトグルを設定しても、アプリケーション共有のホストには影響しません。つまり、このトグルはアプリケーション共有のホストに対してのみ効果があります。

このボタンは、共有するアプリケーションをホスティングする SunForum 3D に対してのみ効果があります。

フレームスキップを許可 (録音)

このトグルボタンは、受信側におけるフレームスキップのトグルボタンと同等の機能になります。デフォルトでは (このボタンのチェックが外れている場合)、受信されたすべてのフレームが解凍および表示されます。

「フレームスキップを許可 (録音)」を選択すると、 SunForum 3D では、いくつかのフレームの表示がスキップされ、ホストで生成された最新のフレームが素早く表示されるようになります。

たとえば、ローエンドなシステムが存在し、会議における他のシステムと比べてデコードや表示速度が比較的遅い場合には、基本的にこのローエンドシステムによって会議に参加している全員のフレーム転送速度が低下してしまいます。このような場合に、ローエンドシステムを使用しているユーザーがこのトグルボタンを押すとフレームのスキップが可能になり、ホストや会議に参加している他のユーザーが、処理速度の低下による影響を大幅に受けることがなくなります。

ビューアシステムでこのトグルを設定しても、アプリケーション共有のホストには影響しません。つまり、このトグルはアプリケーション共有のホストに対してのみ効果があります。

SunForum 3D 構成ファイル

/opt/SUNWsf3d/config/system-config の構成ファイルにある項目には、3D アプリケーションの共有に関する振る舞いを制御する各種のパラメータが含まれています。このファイルは編集可能ですが、ファイルを編集するにはユーザーがスーパーユーザーである必要があります。各パラメータについては、構成ファイルの中で説明されています。

ユーザーが編集可能なこのファイルのコピーは、$HOME/.sunforum/.sf3d-user-config にあります。このファイルが存在しない場合は、system-config ファイルのコピーを作成してください。このファイルは、SunForum 3D の実行中にユーザーが選択した GUI に応じて、SunForum 3D からも更新されます。

項目が .sf3d-user-config と system-config ファイルの両方に存在する場合には、 .sf3d-user-config のパラメータの値が、system-config のパラメータの値よりも優先して使用されます。



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