pTeX のインストールをしたところで、 METAFONT
のシステムも一揃い入っ
ているはずですから、これを用いれば各 pk フォントを作ることができます。
DVI ドライバによっては pk フォントを自動生成する仕組みになっていますが、
それでも良く使うものは一気に作ってしまっておく方が良いでしょう。
実際に私が作業するにあたり、非常に重宝したパッケージが ftp://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/pub/TeX/font/makefont.tar.gz です。以下、これを使うものとして話を進めます。
% mkdir makefont; cd makefont
% zcat (somewhere)/makefont.tar.gz | tar xf -
/usr/local/lib/texmf/mf/modes.mf
を見て、自分の使うプリ
ンタに適したエントリを選びます。私の場合 360DPI の Epson MJ-700V2C
には bjtenex
を、 300DPI の HP LaserJet IIIp には cx
を選び
ました。
% ./latex2e.sh bjtenex
のように実行すると、 360DPI 向けの各種フォントが実行ディレクトリに作成
されます。
後はこれをどこに置くかです。各 METAFONT
ソースに対応したディレ
クトリに置く、というのも一つの考え方です。私は一気にできてしまったもの
をまた分配するのが面倒だったのと、 pk フォントを Win95 マシンや
他の Linux ホストで共有したかったため、
/usr/share/fonts/pk/pk300/
や /usr/share/fonts/pk/pk360/
というディレクトリにまとめて置
き、/usr/share/fonts
以下を NFS や samba で公開しています。
この際、フォントのサーチパスがデフォルトと変るので、
/usr/lcoal/lib/texmf/web2c/texmf.cnf
ファイルに変更が必要にな
ります。具体的には PKFONTS
のエントリを
PKFONTS = .:$TEXMF/fonts//pk/$MAKETEX_MODE:/usr/share/fonts/pk//
また pTeX 2.1.4 では
/usr/local/lib/texmf/ls-R
をいうファイルを作っておくと各種ファ
イルの検索が高速になります。これは
# cd /usr/local/lib/texmf
# ls -LR /usr/local/lib/texmf /usr/share/fonts/pk > ls-R
のように作成します。( L
はシンボリックリンクの先をたどるオプショ
ンです)。
VFlib は TeX、 PostScript などの文書で日本語を統一的に扱うためのライブ ラリパッケージで、広島大の角川先生が作業をしておられます。日本語化 xdvi、 dvi2ps-j などで利用されています。最近の JE にも入っていたはずで すが、とりあえず以下のようにしても作れます。
一次配布元は ftp://gull.se.hiroshima-u.ac.jp/pub/VFlib/ です。ミラーされているところも多いと思います。
% zcat VFlib-2.22.tar.gz | tar xf -
% cd VFlib-2.22/tools
% uudecode ../../VFlib-2.22.PATCH-1
% zcat ktestdiff.tar.gz | tar xf -
% patch -p < Imakefile.diff
% patch -p < ktest.diff
% cd ../src
% patch -p < ../../VFlib-2.22.PATCH-2
% patch -p < ../../VFlib-2.22.PATCH-3
% cd ..
% uudecode ../../VFlib-2.22-PATCH-4.updated
% zcat VF_FNTWV.patch.gz | patch -p1
ふぅ :-)、これで終わりです。
インストールマニュアルは TeX で記述されているのですが、
Web 版のマニュアル
もあります。
src/Makefile
を編集します。このあたりは好みの別れるとこ
ろですが... 私は以下の二点を変更しました。
vfontcap
ファイルの置き場所を変更
VFCAP = -DDEFAULT_VFCAP=\"/etc/vfontcap\"
INSTALL_BINDIR=/usr/local/bin
src
ディレクトリに入って以下の作業を行います。
% make
% su
# make install
c:\windows\fonts\
ディレクトリ
( hidden 属性になっているので注意)にある msmincho.ttc
と
msgothic.ttc
を例えば /usr/share/fonts/TrueType/
のよう
なディレクトリにコピーします。
# cd /usr/share/fonts/TrueType
# ttindex msmincho.ttc
# ttindex msgothic.ttc
/etc/vfontcap
を編集します。
とりあえず
### TRUETYPE FONT (Windows fonts) r-microsoft-mincho|MicroSoft mincho:\ :ft=truetype:\ :ff=/usr/local/font/truetype/msmincho: r-microsoft-gothic|Microsoft gothic:\ :ft=truetype:\ :ff=/usr/local/font/truetype/msgothic:
ff=
のパスを
/usr/share/fonts/TrueType/msmincho
のように変えておけば大丈夫だと思います。
(ここは筆者の知識不足につき、フォローを歓迎します。)