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3. 単位とサイズ

1キロバイト (kB) = 1000バイト。 1メガバイト (MB) = 1000 kB。 1ギガバイト (GB) = 1000 MB。 1テラバイト (TB) = 1000 GB。 これは SI 単位系 です。 しかし、1 MB = 1024000バイトを適用して 1.44 MB フロッピーと表現したり、 1 MB = 1048576バイトと考える人がいます。 この文書では、二進法の方を Ki, Mi, Gi, Ti と表現して、これを 標準 とします。 そうすると、フロッピーは 1440 KiB (1.47 MB, 1.41 MiB) となり、 1 MiB = 1048576 バイト (1.05 MB) 1 GiB = 1073741824 バイト (1.07 GB) 1 TiB = 1099511627776 バイト (1.1 TB) となります。

まったく正しいことに、 ディスクドライブのメーカは SI 単位系に従い十進法を使っています。 しかし、Linux の起動メッセージやいくつかの fdisk のようなプログラムは 二進法を表現するために MB や GB というシンボルを使用してたり、 二進法と十進法がごちゃ混ぜになってたりします。 よって、あなたがディスクを買った時に表記されていた容量よりも 実際の容量の方が小さいと考える前に、 まず十進法で(または単にバイト単位で)実際のサイズを計算してみてください。

二進数単位の専門用語や省略形に関しては、 Knuth代案 があります。 KKB, MMB, GGB, TTB, PPB, EEB, ZZB, YYB と記述して、 ラージ キロバイト(large kilobyte), ラージ メガバイト(large megabyte), ... ラージ ヨタバイト(large yottabyte( と読むというものです。 彼はこのように書いています: 「文字を二重にしているのは、二進数という性質と、 (訳注: 10進数での値より)大きい性質を暗示しているのです」 これはよい提案です - 「ラージギガバイト (large gigabyte)」は 「ギビバイト (gibibyte)」より発音しやすいですから。 しかしながら、我々の目的のためにただ一つ重要なことは、 メガバイト (megabyte) がちょうど 1000000 バイトであることを強調することで、 もし何か他のことを意味するのならば他の用語や省略形が必要であるということです。

3.1 セクタサイズ

この文書ではセクタは 512 バイトです。これは大抵の場合は真ですが、 いくらかの MO ディスクは 2048 バイトのセクタサイズを使用しているので (訳注: 640MB や 1.3GB(GIGAMO) の 3.5 インチ MO・PD・DVD-RAM などが該当します)、 以下の説明においては実際の容量は 4倍にして考える必要があります。 (このようなディスクに fdisk を使用する時は、 バージョン 2.9i かそれ以降を使用し、 `-b 2048' オプションを与えなければなりません)

3.2 ディスクサイズ

C シリンダ、H ヘッド、S セクタ毎トラックのディスクは、 全体で C*H*S セクタを持ち、C*H*S*512 バイトを格納することができます。 例えば、ディスクのラベルに C/H/S=4092/16/63 と書かれていたら、 このディスクは 4092*16*63=4124736 セクタを持ち、 4124736*512=2111864832 バイト (2.11 GB) を格納することができます。 8.4GB より大容量なディスクには C/H/S=16383/16/63 を与えるという工業規格 (industry convention) があるので、 そのようなディスクのサイズはもはやディスクから報告された C/H/S 値からは 読み取ることはできません。


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