RPM とは、Redhat Package Manager の略で、その名の通り Red Hat Software (RHS) の Linux ディストリビューション Red Hat Linux (RHL)用に開発されたツールで、ソフトウェア のインストール、保守、パッケージングを行ないます。
しかし、RPM は RHL 以外では使えない訳ではありません。 むしろ、RHS の面々が様々な文書で言っているように、 「他のディストリビューションでも容易に使える」のです (実際、最近では、とある理由から Debian ディストリビューションで RPM のバイナリパッケージが流通されていた筈です)。 また、Red Hat 以外のディストリビューションを使用している方も RPM を容易に使用できる様に、RPM のバイナリを(RPM を用いずに) インストールする方法が(現在のところix86アーキテクチャのみ ですが)用意されています。
この節では RHL 以外の ix86 アーキテクチャ用ディストリビューション に RPM をインストールする方法を解説します。 RHL ディストリビューションを用いている方は、RPM が インストールされていますから、この節は飛ばして構いません。 (もし、使用している RPM が古いもので、この文書で説明している 機能が使いたいのに使えない、という場合は、Red Hat 自身による RPM のアップグレード法に従って下さい。)
RPM を使用するためには、
GNU cpio
(version 2.4.1 以降のもの)rpm-2.2.9-1.i386.cpio.gz
Red Hat の本家ミラーサイト
及び、そのミラーサイトの対応するディレクトリ
(例えば、日本国内なら、
KDD のミラー
等)にあります。
お使いのシステムに既に cpio
がインストール
されていても、バージョンが古い場合には
(例えば Slackware 3.0 に含まれている
``GNU cpio version 2.3
'')
RPM が用いる --quiet
というオプションが
備わっていないので RPM 2.2.9 と組み合わせては使用できません。
この場合は、上記ミラーサイト等から cpio
も
ftp
し、現在インストールされている cpio
と
入れ換えておいて下さい。
必要なファイルが揃ったら、root
になって、
``/
'' ディレクトリで
gunzip < rpm-2.2.9-1.i386.cpio.gz | cpio -ivumd
と入力して下さい。
次に RPM の使用するデータベースファイルの準備をしましょう。
まず、root
のまま(CWD
は何処でも構いません)、
RPM の使用するデータベースファイルを置くためのディレクトリを
作成しましょう。
mkdir /var/lib/rpm
そして、
rpm --initdb
とすれば、/var/lib/rpm
にデータベースファイルが作成されます。
これで RPM のインストールは完了しました。
RPM を用いて、.rpm
バイナリパッケージのインストール
を行なう事が出来る筈です!