Red Hat Linuxのインストールを開始しましよう。インストールを開始するには、まずインストールプログラムをブートします。インストールに必要な資源がすべて揃っていることを確認してください。すでにChapter 1 を読み終わり、指示にしたがっているならば、開始準備が整っているはずです。
注意: | |
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ブートディスクを作成する必要がある場合は、 ステップ 6 - どのようにインストールを開始しますか? - Chapter 1 を参照してください。 |
ブートディスケットをコンピュータの先頭フロッピードライブに挿入してからリブートします (ご使用のマシンがサポートしている場合は CD-ROM を使用してブートします)。フロッピーまたは CD-ROM からブートするためには、BIOS 設定を変更する必要があるかもしれません。
ヒント | |
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BIOS 設定を変更するためには、コンピュータのブートの初期段階で表示される指示に注意する必要があります。多くの場合、[press the Del key to enter the BIOS setting] というテキスト行が表示されます。 BIOS 設定モードに入るために必要な操作を行えば、ブート順序を変更することができます。この場合、CD-ROM ドライブまたはフロッピードライブの中でブート可能ソフトウェアが検出されれば、そこからコンピュータをブートすることができます。詳細については、システム付属のマニュアルを参照してください。 |
可能なブート方法は 4 つあります。
ブート可能 CD-ROM -- マシンがブート可能 CD-ROM をサポートしており、ローカル CD-ROM からインストールを実行したい場合。
ローカルブートディスケット -- マシンがブート可能 CD-ROM をサポートしていない場合で、ローカル CD-ROM またはハードディスクドライブからインストールを実行したい場合。
ネットワークブートディスケット -- NFS、FTP、および HTTP 経由でインストールする場合に使用します。
PCMCIA ブートディスケット -- PCMCIA サポートが必要であり、かつマシンが CD-ROM ドライブからのブートをサポートしていない場合、または CD-ROM ドライブを利用するために PCMCIA サポートが必要な場合に使用します。このブートディスケットは、すべてのインストール方法 (CD-ROM、ハードディスケット、NFS、FTP、および HTTP) を提供します。
しばらくすると、boot: プロンプトを含む画面が表示されるはずです。この画面には、各種のブートオプションに関する情報が含まれています。各ブートオプションには、一つまたは複数のヘルプ画面が関連付けられています。ヘルプ画面にアクセスするには、画面下部の行内にリストされたファンクションキーを適宜使用します。
2 つのことを覚えておいてください。
初期画面が表示されてから一分間、何もアクションを起こさなければ、自動的にインストールプログラムが起動されます。この機能を無効にするには、ヘルプ画面のファンクションキーのいずれかを押します。
ヘルプ画面のファンクションキーを押した場合は、フロッピーから情報を読み込むために少し時間がかかります。
通常は、Enter を押すだけブートします。ブートメッセージを良く見て、Linux カーネルがハードウェアを検出するかどうかを観察してください。ハードウェアの検出が正しく行われない場合は、「エキスパート」モードでインストールをやり直す必要があります。ハードウェアが正しく検出された場合は、次のセクションに進みます。
エキスパートモードに入るには、以下のブートコマンドを使用します。
boot:linux expert |
注意: | |||
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CD-ROM からの GUI インストールを実行したくない場合は、以下のブートコマンドを使用してテキストモードのインストールを実行することもできます。
テキストモードのインストールについての説明は、『Official Red Hat Linux リファレンスガイド』を参照してください。 シリアルインストールを開始するためのコマンドが変更されました。シリアルモードでインストールを実行する必要がある場合は、以下のように入力します。
ここで、<device> は使用するデバイス (ttyS0 または ttyS1 など) です。 |
注意: | |
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初期段階のブートメッセージには、SCSI またはネットワークカードに関するものは含まれていません。これは正常です。それらのデバイスは、インストールプロセス中にロードされるモジュールによってサポートされるからです。 |
カーネルにオプションを渡すこともできます。
たとえば、カーネルに対して、128 MB システムのすべての RAM を使用するように指示するには、以下のように入力します。
boot:linux mem=128M |
オプションを入力してから、Enter を押すと、オプションを使用したブートが開始されます。
ハードウェアを識別するためのブートオプションを指定する必要がある場合は、そのオプションを書き留めておいてください。インストールプロセスの LILO 設定部分で必要になります (詳細については「 LILO のインストール - Chapter 3 」を参照してください。)
ブート可能 CD-ROM をサポートしたコンピュータの場合は、Red Hat Linux/IntelCD-ROM からのブートも可能です。すべてのコンピュータがこの機能をサポートしている訳ではありません。したがって、使用マシンが CD-ROM からのブートをサポートしない場合でも、ブートディスクを使用せずにインストールを開始するもうひとつの方法があります。以下の方法は、Intel ベースのコンピュータ専用です。
システムに MS-DOS がインストールされている場合は、ブートディスクを使用せずに CD-ROM ドライブから直接ブートすることができます。
そのためには (CD-ROM ドライブが d:であるとします)、以下のコマンドを使用します。
C:\>d: D:\>cd \dosutils D:\dosutils>autoboot.bat |
この方法は、DOS ウィンドウの中で実行しても動作しません。--autoboot.bat ファイルは、DOS が単独のオペレーティングシステムとして稼動する状況で実行しなければなりません。つまり、Windows が稼動していてはいけないということです。
CD-ROM から直接ブートすることができない (かつ DOS ベースの autoboot も利用できない) 場合は、インストールを開始するためにブートディスクを使用する必要があります。