Gnumeric にはきわめてパワフルな数のフォーマット・エンジンが備わっています。これを使うと、様々な条件に基づいて色を指定することができるほか、数を様々なフォーマットで表示することもできます。
以下は、利用できる設定済みのフォーマットのカテゴリーです。
Example 3-1.
標準 スイス・アーミー・ナイフのような万能のフォーマットです。 数値を最適な方法で表示しようとします。フォーマットの選択は、 セルのサイズと、表示するデータを Gnumericが 評価したタイプ より決まります。(数値、日付、時間、など) 数値 小数点以下で0から30桁の数値を表示します。負数も通常どおり丸 括弧つきか、赤字で表示されます。オプションで、3桁ごと(千、百万 、..)に区切りを入れて表示することもできます。小数点と3桁ごと の区切り記号は、国際的にサポートされています。 通貨 ほとんど数値と同じですが、通貨記号がつきます。現在は、'$'と、 主要な通貨の省略形(アルファベット3文字)が使えます。 会計 桁揃えに気を使った会計用のフォーマットです。負数と同じ桁に並ぶ ように、正数の前に小さなスペースをつけます。例えば ' 600.123 ' : 正数の前のスペースに注意してください。 '-500.456 ' : 負数のフォーマットの一つ '(500.456)' : もう一つの負数のフォーマット 日付 定義済みのデータ表現には、多くの組み合わせがあります。 年は2(yy)または4桁(yyyy)で表されます。月は、必要なだけ (m)、通常は2桁(mm)、3桁(mm)のフォーマットがあります。 日は、必要なだけ(d)と2桁(dd)のフォーマットがあります。区切り 記号としては、多種の文字が選べます。 時間 日付と同様に時間に関しても、定義済みのフォーマットの中から必要 に応じて選ぶことができます。時間(h)、分(mm)、秒(mm)です。 上位の単位への繰り上がりをしないで、24時間以上の時間や、60分 (秒)以上の時間を表示させたい場合もあるでしょう。(例えば、1日 1時間ではなく、25時間)その場合は、'[h]'、'[m]'、'[s]'という 形式が使えます。 パーセント 100倍してパーセントをつけた形式。小数点以下0から30桁が使えます。 科学 小数点以下0から30桁の科学計算用の形式。指数のコントロールに関 しては、今回は用意されていません。 文字 数字を文字として扱います。数字は正確に表現しますが、日付や時間 に関しては情報が失われます。 カスタム すべての定義済みのフォーマットを網羅して、さらにユーザーが新し いフォーマットを作ることができます。
Example 3-2 に、設定済みのフォーマットを使った、数に対して適用できる数多くのフォーマット操作のうちからいくつかの例を示します。
Example 3-2. 数字のフォーマット例
600.123を例に取ります。 Numbers General: '600.123' 0.0: '600.1' Accounting _($*#,##0_);_($*(#,##0);_($*"-"_);_(@_) ' $600 ' _($*#,##0.00_);_($*(#,##0.00);_($*"-"??_);_(@_) ' $600.12 ' Scientific 0.000E+00 '600.123'