セルのフォーマットによってスプレッドシート上のセル・データの表示方法を変更することができます。念頭においておくべき重要な点ですが、変更されるのはデータの表示方法だけで、データの値は変更されません。
各種のフォーマットによって、貨幣単位、科学の分野での表記法、日付、端数などに対応することができます。正負の値はそれぞれ、別の色やフォーマットで表現することができるので、値の追跡がしやすくなります。また日付・時刻についても、数多くのフォーマットが用意されているので、事実上、考えうる限りの日付・時刻の表記法に対応することができます。
単独のセルや複数のセルを含むある範囲のフォーマット・スタイルは、フォーマットの適用・変更を行いたいセルの範囲を選択して( Section 1.6 を参照)、メニューの Format / Cells / Numbers から(あるいは、右マウスボタンにバインドされている、コンテキスト・センシティブなポップアップ・メニューから)適切なフォーマットを選択するだけで、変更することができます。
セル・フォーマット・ダイアログにアクセスする最も簡単な方法は、キーボード・ショートカットの Ctrl + 1 を使う方法です。これは、メニューからセル・フォーマット項目を選択するのと同じことです。
Gnumeric には、数多くのフォーマット・スタイルがあらかじめ設定されています。それらのフォーマット・スタイルは、Cell / Style ダイアログ・ボックスにカテゴリー別に表示されます。表示フォーマットのうちからいずれか一つを選んで、変更内容を確定すると、セルの表示フォーマットを変更することができます。
設定済みのフォーマット・スタイルの中にニーズに合うものが見当たらない場合は、カスタムのフォーマット式を使って独自の数字フォーマット・スタイルを定義することも可能です。カスタムの数字フォーマット式を使うと、数字の表示に対してさらに柔軟な対応が可能になります。
数字フォーマッド・ダイアログ( Figure 3-1 参照)には、数字のフォーマット・オプションが数多く用意されています。このダイアログは、主に、豊富に用意されている設定済みの数字フォーマッド規則からどれかを選択するのに使われます。たいていの場合、これらのフォーマット・スタイルで十分間に合うことでしょう。ニーズに合うものがない場合は、自分でフォーマットを作成することも可能です。
メイン・ダイアログは二つのリストに分かれています。一つはフォーマット・カテゴリーのリスト、もう一つは各カテゴリー内のフォーマットのリストです。
また、新しいフォーマットの表示結果やフォーマット・コード例を確認するためのサンプル出力もできます。
いずれのセルに対しても、Gnumeric で使用できるフォントのうち、任意のフォントを使うことができます。フォント・サイズや太字、イタリックなどのフォント属性についても同様です。
セルのフォントは、フォーマット・ダイアログ( Section 3.1.1 参照)を開いて、フォント・タブを選択するだけで変更することができます。このタブを選択すると、Gnomeの標準のフォント選択ダイアログが開きます。
以下は、フォント・ダイアログの使用法に関する参考です。
セルのフォントを変更する方法
フォントを変更したいセル、あるいはセルの範囲を選択します。
セル・フォーマット・ダイアログを開きます。このダイアログは、Ctrl + 1 を使って、メニューの Format Cells から開くこともできるし、あるいは MB3 を右クリックしてメニュー項目の Cell Format を選んで開くこともできます。
ダイアログボックスのノートブックの中からフォント・タブを選択します。すると、ダイアログのフォント選択のセクションが開きます。このダイアログは Figure 3-2 にありますので、ご覧ください。
これで、周囲の人にフォント・ダイアログの使い方について説明できます。
セルのフォーマットを太字体やイタリック体に変更するだけなら、ツールバーのボタンを使って簡単に変更することができます。 Section 3.1.5 を参照してください。
セルの文字の色の変更
色を変更したいセルやセル範囲を選択してください。
セル・フォーマット・ダイアログを開きます。このダイアログは、Ctrl + 1 から開くこともできるし、あるいは MB3 を右クリックしてメニュー項目の Cell Format を選んで開くこともできます。
ダイアログボックスのノートブックの中からフォント・タブを選択します。すると、ダイアログのフォント選択のセクションが開きます。このダイアログは Figure 3-3 にありますので、ご覧ください。
これで、周囲の人にカラー・ピッカーの使い方について説明できます。
Gnumeric のセルはすべて、テキスト、背景、ボーダーなどに色を設定することができます。また、セルの背景にパターンを追加することも可能です。
background configuration には、セルの背景にソリッド・カラーやパターンを設定するためのオプションが用意されています。
セルの背景色にソリッド・カラーを設定するには、use solid color をクリックし、カラー設定ダイアログで色を選びます。
セルの背景にパターンを設定するには、use a pattern ボタンをクリックしてから、使いたいパターンをクリックして選択します。現在選択されているパターンの周囲には、黒い実線が表示されます。
セルのコンテンツに対して、必要に応じて行揃えや整列を行うことができます。行揃えのオプションは数種類用意されています。Figure 3-4 を参照してください。
セルの行揃えの変更
行揃えを変更したいセル、あるいはセルの範囲を選択します。
セル・フォーマット・ダイアログを開きます。このダイアログは、Ctrl + 1 を使って、メニューの Format Cells から開くこともできるし、MB3 を右クリックして、メニュー項目 Cell Format を選んで開くこともできます。
ノートブックのタブから Alignment タブを選択します。すると、ダイアログのフォント選択のセクションが開きます。このダイアログは Figure 3-5 に示しますので、ご覧ください。
ボタンをクリックして、縦あるいは横の行揃えの種類を選びます。各オプション・グループからはそれぞれ一つのオプションしか選べません。
横の行揃えオプション
標準的なデフォルトの行揃え。すなわち、数字と数式は右揃えし、文字列とラベルは左揃えします。
すべてのセル・コンテンツを左揃えします。
すべてのセル・コンテンツをセンタリングします。
すべてのセル・コンテンツを右揃えします。
セルをコンテンツで埋めます。セル・コンテンツを反復してスペースを埋めます。
セル・コンテンツを左揃えして上下にセンタリングします。
縦の行揃えオプション
セル・コンテンツの一番上の部分をセルの上端に揃えます。
セル・コンテンツを上下にセンタリングします。上下のスペースを均等にします。
セル・コンテンツをセルの下端に揃えます。
FIXME FIXME
頻繁に使うフォーマットについては、ボタンバーにクイック・アクセス・ボタンが用意されています。
これらのボタンの機能の詳細については Section 4.1.2 を参照してください。